米国の新型コロナウイルス感染者が26日、累計で8万2000人を超え、中国とイタリアを上回って世界最多となった。ニューヨークやニューオーリンズなど感染が深刻な地域は、入院患者の急増や医療物資、病床、スタッフの不足に直面している。 全米各州や地方当局の発表に基づくロイターの集計によると、米国の新型ウイルス感染者は累計8万2153人に達した。中国はこれに次ぐ8万1285人、イタリアは3番目に多い8万0539人となっている。 米国内の死者は少なくとも1206人となった。 人工呼吸器・病床の確保が急務 ニューヨーク州のクオモ知事は26日、新型ウイルスの流行に関する現実的な推測に基づくと州の医療体制の能力を超える状態に陥るとし、予想される人工呼吸器の不足は「桁外れ」の大きさだと警告した。 ニューヨーク市では少なくとも1カ所の医療機関で、1台の人工呼吸器を2人の患者で使用する試験を始めた。 クオモ知事はまた、病床数を現在利用可能な5万3000床から14万床に増やすことを目標としており、当局が仮設施設の建設地を探していると述べた。 知事は州内の病床を少なくとも50%増やすよう指示しており、各医療機関は施設内に新たに病室を設置するなど対応に追われている。 ここ1週間はニューヨークが流行の中心地となっているが、次は南部ルイジアナ州で感染が深刻化する兆候が表れている。同州最大の都市ニューオーリンズで2月に開催されたカーニバル「マルディグラ」が感染拡大を加速させたとみられている。 ルイジアナ州のエドワーズ知事は、早急に感染者の増加ペースを遅らせなければ、ニューオーリンズでは4月2日までに人工呼吸器がなくなり、病床は4月7日までに尽きる可能性があると警告した。 ニューヨークやニューオーリンズのほか、ミシガン州デトロイトなどでも感染が急速に拡大しつつある。 米国で最初に新型ウイルスがまん延したワシントン州のインスリー知事は、シアトル地域の感染状況は「非常に小幅な改善」にとどまっているとして、4月6日までの外出制限措置を2週間延長する可能性があると述べた。同州の感染者は26日午後の時点で約3200人、死者は147人となっている。 国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長はラジオ番組で、今後夏に向かって気温が上昇すれば感染拡大が抑えられる可能性があると述べた。ただ、冬場になれば再び広がる恐れがあるとして慎重な見方を示した。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・欧州当局「新型コロナウイルス、夏に終息の公算小 高温多湿でも活発」 ・新型コロナウイルス感染症で「嗅覚がなくなる」という症例が多数確認される ・新型コロナ、急がれる医薬品開発──抗ウイルス薬やワクチンがなかなかできないのはなぜ?  ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年3月31日号(3月24日発売)は「0歳からの教育 みんなで子育て」特集。赤ちゃんの心と体を育てる祖父母の育児参加/日韓中「孫育て」比較/おすすめの絵本とおもちゃ......。「『コロナ経済危機』に備えよ」など新型コロナウイルス関連記事も多数掲載。