<厳しいロックダウンで感染拡大を封じ込めた優等生ニュージーランドでも、連続24日間「新規感染者ゼロ」の記録が途切れた> ニュージーランドの保健省は6月16日、国内で新型コロナウイルスの新たな感染者2人が確認されたと発表。これで24日間続いた「新規感染者ゼロ」の記録が途切れた。 同国のジャシンダ・アーダーン首相はこの1週間前の8日、ニュージーランドが国内から新型コロナウイルスを一掃したと宣言していた。 「今のところ、ニュージーランドは新型コロナウイルスを排除できていると確信している。しかしウイルスの排除は限られた時間でできるものではなく、今後も継続的な努力が必要だ」 今回、首都ウェリントンのハットバレー地区で新たに感染が報告された2人は、それぞれ30代と40代の女性。2人は家族で、イギリスからカタールの首都ドーハ、オーストラリアのブリスベンを経由して、7日にニュージーランドに到着した。到着後は隔離のためにオークランドにある施設に滞在していたが、親が死去したため政府の特別許可を受けてウェリントンに移動した。2人とも、現在は自主隔離をしているという。 米ジョンズ・ホプキンズ大学の最新の集計によれば、これでニュージーランドの感染者数は計1506人となり、このうち22人が死亡。これまでに1482人が回復している。 「闘いは終わっていない」 アーダーンは15日、世界各地で今も新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、今後は海外から帰国する市民や特別な事情により許可を受けた人々が入国するのに伴い、再び感染者が出る可能性が高いと警告していた。「闘いは終わっていない。国民には、闘いがもう終わったとは思って欲しくない」と彼女は述べた。 ニュージーランドは、新型コロナウイルスとの闘いを経て、世界に先駆けてある程度の日常を取り戻した国のひとつで、8日には国内の各種規制が全面的に解除された。入国制限は継続しているが、屋内外での集まりや小売店、宿泊・飲食サービスや公共交通機関の利用にはもう制限がない。 13日には、ウイルスの感染拡大が始まって以降初めてラグビーが再開。ハイランダースとチーフスの試合が行われたフォーサイスバースタジアムは、2万人を超えるファンで埋め尽くされた。観客にマスク着用や社会的距離の確保を義務づける制限はなかった。 <参考記事>英米メディアが絶賛、ニュージーランドが新型コロナウイルスを抑え込んでいる理由とは <参考記事>日本の「生ぬるい」新型コロナ対応がうまくいっている不思議 ===== ニュージーランドは、3月から75日間にわたるロックダウン(都市封鎖)を敷き、大部分の店舗や企業を閉鎖した。日常生活に欠かせない仕事に就いている人を除く全ての人には、7週間あまりにわたって外出の自粛を求めるという厳しい措置によって、感染の拡大を封じ込めた。 一方で、ニュージーランドと同様に感染拡大の封じ込めをほぼ達成したとされてきた中国では、この1週間で100人以上の新たな感染が確認されている。13日には、食品卸売市場でクラスターが発生した首都北京で、新たに36人の感染が報告された。一日の新規感染者数としては4月以降で最も多く、感染拡大の第2波が訪れる可能性が懸念されている。 (翻訳:森美歩) 【話題の記事】 ・納豆が感染後の悪化を防ぐ可能性 新型コロナ ・「集団免疫」作戦のスウェーデンに異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年6月23日号(6月16日発売)は「コロナ時代の個人情報」特集。各国で採用が進む「スマホで接触追跡・感染監視」システムの是非。第2波を防ぐため、プライバシーは諦めるべきなのか。コロナ危機はまだ終わっていない。